Yasushi Kuroiwa

2021年2月17日2 分

「堅調スタート、手掛かり材料は乏しいが・・・」~2/18(朝刊)

最終更新: 2021年2月18日

 昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 90.27 ドル高の 31613.02、ナスダック総合指数は 82.00 ポイント安の 13965.50 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 30350 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場は堅調スタートを想定。上値を試すと思われる。

 日経平均の日足チャートでは昨日、下方の窓埋めを拒否する動き。この窓が有効な下値支持帯として機能しており、一定の買い安心感が生まれている。この窓を維持している限り、上昇相場は継続していると考えられるだろう。

 東京株式市場は引き続き、手掛かり材料難の煮え切らない相場となりそうだ。明確な買い材料がなく、投資家も疑心暗鬼にならざるを得ない。それでも好調な企業業績、ワクチン接種による経済の正常化、持続的な金融緩和を背景に、相場は上値を試す公算が大きい。堅調スタート後は再びに上値トライの動きとなり、投資家は再び自信をつけることになりそうだ。

 足元、気になるのが、原油価格の上昇だ。NY 原油先物は1バレル=61 ドル台に乗せており、連日の高値更新となっている。金融緩和が商品市場に流れている面もあるが、アメリカを襲っている寒波が、石油精製施設の操業停止に追い込んでおり、原油生産が通常の40%減となっている。製造業にも影響が出はじめており、それが企業業績を圧迫する可能性が出ている。「コロナバブル」などと、手放しに喜んでいられない面もあるのだ。そのようななかでも、投資家は引き続き「買いポジション」を維持し、この上昇相場を謳歌するしかない。

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