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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「いったん上方の壁にトライも、上値は重い」~2/22(夕刊)

 本日の日経平均は 138.11 円高の 30156.03 円で取引を終了した。朝方は買い先行となったものの、その後は徐々に値を消す展開。上昇幅が縮小し、上値の重さが目立った。


 日経平均の日足チャートでは、上影陰線が出現。高値圏での売り圧力の強さを示しており、上方に壁が存在している可能性が高い。強弱の分岐ラインである前回の窓上限も(30191.65円)、終値ベースで回復できず、チャートは弱気形状。今度は下方の窓(29650.51 円―29662.41 円)を目指す動きとなりそうだ。

 足元、警戒されているのが、やはり長期金利の上昇だ。日米ともにジワジワ上昇しており、景気の回復期待が高まっている。そもそも日銀は3月の「政策点検」で長期金利の上限を変更する可能性がある。コロナワクチンの接種も始まっており、経済正常化がベースになっているとみられる。銀行や生保などの機関投資家の株価が上がっており、金利上昇を「運用難解消」として素直に喜んでいるようだ。本日、銅先物が戻り高値をとってきており、商品市場への資金流入も顕著になっている。日米の中央銀行の緩和スタンスに変化はなく、市場は「バブルの様相」を呈しているようだ。


 ただ、日経平均の日足チャートが弱気形状を維持していることで、投資家は「売りポジション」を維持しなければならない。株価は水と同じように高いところ(壁)から引くところ(窓)に向けて動く習性がある。ここから一気に下落歩調が強まる可能性があり、投資家は警戒をしなければならない。


<マーケット・ストーリー>

屋上から落ちかけたふわふわ怪獣だったが、上昇するビル風にあおられて、瞬間的に高度を上げた。ただ、すでに制御不能な状態に陥っており、屋上に戻るのはかなり難しいだろう。今後は気まぐれな風たちに運命を委ねることになりそうだ。

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