「もみ合いスタート、買い安心感は強い」~1/4(朝刊)
- Yasushi Kuroiwa
- 2021年1月4日
- 読了時間: 2分
昨年末の米国株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は196.92ドル高の30606.48、ナスダック総合指数は18.28ポイント高の12888.28となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は27455円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺からのスタートになると思われる。
日経平均の日足チャートでは昨年末、下ひげが出現。利益確定売りが出たものの、下げ渋る動きになっている。高値圏での売り圧力は強いものの、それ相当の買い意欲を示している。「上昇相場のなかの適度な調整」といったイメージであり、その点では非常に強い買い安心感がある。
日経平均は年初来高値圏での推移となっており、先高観は非常に強い。明確な売りサインも出ておらず、株価は上昇しやすい状態になっている。出来高が少ないなかで、上値を切り上げる形。相場に過熱感がなく、その持続性を担保している。ボックス相場が長かっただけに、その上昇エネルギーは相当なものだろう。
年始の相場で気になるのは、直近IPOの動きだ。年末にかけて甘い動きになったものの、例年の「IPO空白期間」ということになり、見直し買いが入ってくる可能性がある。ただ、最近の流れは、「グロース売り・バリュー買い」「新興株売り・主力株買い」「先駆した株売り・出遅れ株買い」のような様相となっており、相場が変調をきたしている。市場は「コロナ後の経済正常化」を見据えており、投資家はそれを踏まえてトレードする必要があるだろう。

なお、首都圏の4知事が西村大臣に緊急事態宣言を要請したものの、市場は特に悪材料視しなさそうだ。市場はすでに「コロナ後」を見ており、しかも「金融・財政出動は持続的」と考えている。ここに変化がない限り、株価には大きな影響を与えないだろう。
明けましておめでとうございます。引き続き「独自の目線」で鋭く分析していきますので、よろしくお願いいたします。
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