昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 30.42 ドル安の 34590.82、ナスダック総合指数は 43.19 ポイント高の 13924.91 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28955 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺から始まると思われる。
昨日の日経平均は買い一巡後に上値が重くなったが、基本的に強気形状に変化はない。先高観は維持しており、基本的には上方の窓を埋める流れになるだろう。
個別銘柄で気になるのがアルツハイマー薬を開発したエーザイ(4523)の動き。本日もストップ高となれば、日経平均を 50 円程度押し上げることになる。
ただ、先物の気配では前日終値近辺での動きとなり、医薬品セクター上昇の全体相場への影響は限定的となるだろう。日経平均はもみ合いスタート後、方向感を探ることになる。
足元で気になるのが、半導体不足の影響だ。夏本番を控えて、クーラーなど家電製品の生産が出来なくなっている。車や冷蔵庫、テレビなどへの影響も懸念され、全般的な消費の落ち込みも予想される。中長期的な半導体不足は業界に追い風になるものの、足元の国民生活への負の影響は避けられなくなっている。それを株式市場がどう評価するのか――その辺も注目ポイントとなりそうだ。
相場の上値が重いと認識しながらも、投資家は「買いポジション」を維持しなければならない。明確な買い材料がないのと同様に、明確な売り材料がないのも事実。ワクチン接種が進むなか、漠然とした経済正常化への期待がその背景にもなっている。継続的な上昇相場を疑いながらも、「強気姿勢」を維持しなければならないのが現状だ。
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