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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「堅調スタートも、窓上限到達なら下落しやすく・・・」~8/6(朝刊)

 昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 271.58 ドル高の 35064.25、ナスダック総合指数は 114.58 ポイント高の 14895.12 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27830 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。


 昨日の日経平均は売り一巡後に切り返す動き。ローソク足で陽線が出現しており、買い意欲の強さを示している。

 しかし、チャートの弱気形状には変化はなく、将来的に下振れしやすい状況。本日も買い一巡後は上値が抑えられ、相場の弱さを露呈することになるだろう。


 その際、上値メドとして意識されるのが、上方の窓(27834.60 円-27862.69 円)である。前回の上昇で埋め残した部分であり、これが有効な上値抵抗帯として意識される。


 また、本日の寄り付きで窓を空け、同時に窓上限(27862.69 円)に到達することになれば、窓と株価の位置が逆転。一転して下落しやすい需給となる。買い一巡後は伸び悩む展開が予想され、投資家は売りポジションを維持するしかない。


 ただ、寄り付きで空け窓を大引けまで維持したり、終値ベースで窓上限を上回ることになれば、チャートは強気形状に変化してしまう。本日はその攻防が焦点となり、将来的な株価を予測する上で重要な1日となるだろう。


 現在の東京マーケットは手掛かり材料難の閑散相場。今晩は米国で雇用統計の発表を控えていること、そして週末であることから、積極的に上値を買いにくい。売りポジションを維持しながら、その強弱感を測るようにしたい。

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