本日の日経平均は 144.04 円高の 27728.12 円で取引を終了した。朝方はやや軟調スタートとなったものの、その後は切り返す動き。プラス圏へと浮上した。好決算銘柄が全体相場の下支え役となった。
日経平均の日足チャートでは、陽線が出現。前日のローソク足をほぼ包む「強気の包足」が出現しており、相場の底固さを示唆している。しかし、チャートの弱気形状に変化はなく、下値への不安は解消されていない。基本的には買い戻しの域を出ておらず、明日にも改めて下値を試す動きとなりそうだ。
相場の弱気形状が続いているのは、新型コロナの感染拡大への懸念だ。本日の東京の感染者は初めて 5000 人を超え、一段と警戒感が強まっている。東京オリンピックがあと1週間程度、残るなか、さらなる拡大が懸念される。
東証一部の売買代金は 2 兆 2000 億円と、明らかな「夏枯れ相場」。買い材料が乏しく、投資家が積極的に上値を買う展開となっていない。「下がらないから、とりあえず買い戻した」程度であり、相場に主体性があるわけではない。
投資家はいずれ訪れる株価下落に備えなければならない。かろうじて下方のテクニカルの壁に支えられているものの、将来的な崩壊・決壊が視野に入っている。下方の窓を連鎖的に埋めるリスクが残されており、急落の可能性がある。チャート的には 23000 円付近まで下がる可能性があり、十分な注意が必要だ。
<マーケット・ストーリー>
「だから、浅くないって!足がついたように思うのは気のせい」―-そう何度も説明しても、溺れる者には、もう何を言っても無駄だ。そこには幻想が広がっており、自分は助かったと思っている。
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