昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 313.26 ドル安の 34715.39、ナスダック総合指数は 186.23 ポイント安の 14154.02 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27365 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、売り一巡後に切り返す動き。プラスに転じており、リバウンドムードが高まっている。しかし、前日の急落の半分程度しか上昇しておらず、基本的には「アヤ戻し」の域を出ていない。弱気相場は継続しており、本日、改めて売られる展開となりそうだ。
日本株は完全にもみ合い下放れの様相。もい合い相場が長かっただけに、相当に売りエネルギーを蓄積している。やや長めのスパンでの下落が予想され、投資家はそれを前提にトレードする必要がありそうだ。
世の中は「米国株はバブル崩壊?」と論じているが、個人的にはやや違和感がある。なぜならば、バブル崩壊局面では金利はすでに非常に高く、利下げが急ピッチに進むことが多いからだ。今回の下落局面はまったくの逆であり、何かおかしい。市場が勘違いしている可能性が高いのだ。むしろインフレが加速する懸念があり、利上げという急ブレーキが間に合わない可能性すらある。
なので、足元の株価の下落は「別の要因」かもしれない。個人的には「ロシアの隣国への侵攻」の可能性があると考えている。もし、ウクライナ、ベラルーシあたりで米ロの代理戦争が起これば、これをマーケットは必ず嫌気する。足元の原油上昇はそういったことを先取りしたものかもしれない。投資家は日米の金融政策だけではなく、幅広い視野が必要なようだ。
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