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「強弱感が対立も、基本的に相場は弱い」~5/19(夕刊)

 本日の日経平均は 362.39 円安の 28044.45 円で取引を終了した。朝方から軟調スタートとなり、安値圏でのもみ合い相場。リバウンド一服といった感じだ。ローソク足では十字足が出現しており、強弱感の対立を示唆。方向性が定まっていない状況だ。


 ただ、チャートの弱気形状に変化はなく、一連の下落相場は続いているとみられる。本日で陽線・陰線が連続する「鯨幕相場」は終了したが、実質的な陰線のような(弱い)相場。先安観は強まっている。

 投資家は「弱気相場」が継続していることで、「売りポジション」を維持するしかないだろう。足元の高インフレ、それに伴う米長期金利の上昇、日銀 ETF 買いがないという状況。日本株を取り巻く環境は非常に厳しく、株価が「自由落下」しても何ら不思議ではない状況だ。マ ザーズ指数は2%ほど上昇したものの、これも「アヤ戻し」の域を出ていない。投資家が自信を失い始めており、これが心理的な悪影響を与える可能性は高そうだ。


 個人的にはこの軟調な動きの元凶は、「潜在的な政治リスク」にあると考えている。一向に収束しないコロナの感染、遅れるワクチン接種、オリンピック中止を言い出せない政府―― 感染オリンピックへの内外の批判、支持率の急低下、解散・総選挙、場合によって政権交代の可能性だってあるだろう。半年後を株価が織り込み始めており、それが足元の軟調な値動きを演出している。あくまでも推測の域を出ないが、コロナバブルの崩壊と合わせて、「早めに売っておこう」という動きが先行している。テクニカルの専門家は、株価の値動きによって将来の起こる事象、イベントを予想する。一般的なそれと逆であり、「予見性」は高いのだ。も ちろん杞憂に終わる可能性はあるが、それくらい相場は弱い。ここは本当に注意した方がいい場面だ。


<マーケット・ストーリー>

空に浮かんだクジラの浮遊物は残像と化してしまった。ただ、なかではちょっと喧嘩が起こっている。「俺の方が強い」「いや私の方が強い」――そんな対立は非常事態においてはどうでもいい話だ。全員落下の悲劇を目の前にすれば・・・。

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