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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

「日銀は放置プレイ、見捨てられた株価は?」~5/12(夕刊)

 本日の日経平均は 461.08 円安の 28147.51 円で取引を終了した。朝方は買い先行となったものの、その後は売りが優勢。米株安を嫌気した売りが優勢となり、その後はさらに下値を試す展開となった。後場、中ごろから下げ渋ったものの、これはトヨタ(7203)の好決算が評価されたから。株式分割、自社株買いを発表しており、投資家のマインドがやや改善したとみられる。

 日経平均の日足チャートは、完全に終わった形。下方の壁を下回っており、「ボックス下放れ」の様相となっている。その元凶となっているのが、日銀による「放置プレイ」。連日でETF を買った形跡がなく、株価の「自由落下」を容認しているようにも見える。市場でますます「ステルス・テーパリング(隠れた緩和縮小)」が意識される展開となり、株価はさらに下押しすることになりそうだ。


 目先、目標となるのは、下方の複数の窓。とりあえず大きな窓は 27000 円台に位置している。700 円程度の下落余地があり、窓が株価を強烈に引っ張る可能性が高い。


 こうなってくると、投資家は「売りポジション」を維持せざるを得なくなる。同時に急落に備えた動きをせざるをえなくなっており、相当に身構える必要がありそうだ。昨年3月のような暴落に見舞われる恐れがあり、投資家は「資産保全」に努めなければならない。


 特に米金利上昇によるハイテク株への売り圧力はかなり強いものがある。国内市場も新興株、ハイテク株に逆風となり、大きく値を下げるものも出てくるだろう。「投げが投げを呼ぶ」最悪の事態も予想され、不用意な買いポジションを持たないようにしたい。「見捨てられた株価」の行方はあまりにも危険すぎる。


<マーケット・ストーリー>

セーフティーマットを失った落下物ほど危険なものはない。ビルの谷間へと吸い込まれており、さらにスピードを速める可能性がある。「どれくらいの勢いで落ちるのか見てるんだよ」と天の声が聞こえたような気がした――人命がかかっているだけに趣味が悪い・・・。

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