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「相場の節目に接近、デフレ脱却宣言には注意」~9/6(朝刊)

執筆者の写真: Yasushi KuroiwaYasushi Kuroiwa

 昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 195.74 ドル安の 34641.97、ナスダック総合指数は 10.86 ポイント安の 14020.95 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 33070 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すと思われる。


 サウジの石油減産延長を受けて原油価格が上昇。それを受けて NY 株は下落したものの、円相場は1ドル=147 円台半ばに下落。国内輸出関連株への追い風となりそうだ。日経平均は上値を試す展開となり、わずかに窓を空けて上昇することになりそうだ。



 ただ、もし、窓上限(33203.88 円)に到達することになれば、窓と株価の位置関係が逆転。一転して下落しやすい需給へと変化する。上方には壁①が存在しており、上値を抑える可能性があるからだ。投資家はそういった需給変化に敏感となり、上方の壁で達成感が出るのかを見極めるようにしたい。


 同時に政府の動きにも注意が必要だ。足元で円安が進行しており、国内の資源価格の上昇が顕著となっている。政府はガソリンの補助金を延長するが、価格高騰に歯止めがかかっていない。為替が昨年 10 月につけた1ドル=151.94 円に迫るなか、政府は何らかの対応を迫られる可能性がある。


 ひとつは為替介入だ。当時も過度な円安に対して、「円買い・ドル売り介入」を行って機敏に対応した。それによって投機的な動きが一服し、円安を抑えるのに成功した。ただ、この円買い・ドル売り介入は外貨準備の取り崩しを意味し、「限界」があるのも事実。政府としては「あまり選択したくない」というのが本音だろう。


 そこで考えられるのが、政府が「デフレ脱却宣言」を出すという方法だ。足元の経済指標は「脱デフレ」を示唆するものが多く、この宣言が効果的に働く可能性がある。もちろん日銀の金融政策にも影響し、長期金利の上昇が円高・ドル安をもたらす可能性が十分にある。株・為替の両方が「相場の節目」に差し掛かるなか、そういった「選択」がされることも留意する必要があるだろう。急速な円高・株安が起こる可能性があり、投資家はそのような変化にくれぐれも注意をするようにしたい。


【本日のレポート銘柄】

ビューティー花壇<3041>

海帆<3133>

カバー<5253>など


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