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「米早期利上げ観測で急落、日銀 ETF 買いも・・・」~6/21(夕刊)

 本日の日経平均は 953.15 円安の 28010.93 円で取引を終了した。朝方から大幅安となり、一気に下値を試す展開。一時下落幅は 1000 円を超え、投資家の投げ売りが優勢となった。


 日経平均の日足チャートでは窓を空けて下落。下値メドとして考えられていた下方の窓を突き抜け、先安観が一気に強まっている。景気敏感株を中心に売られており、自動車株などの輸出関連株も大きな下落。市場では全般的に先安観が強まっている。


 株価が急落したのは、米国で早期の利上げ観測が高まったから。米セントルイス連銀のブラード総裁は、米インフレ予想の高まりから、「来年の利上げ開始が適切」との見方を示した。市場では 23 年中の利上げが濃厚とされていただけに、22 年の前倒しの利上げ観測は、即座に株売りへとつながった。アジア株のなかでも特に日本株の下落率が大きく、米国との経済のつながりの深さが嫌気された格好だ。

 焦点となっていたのは、日銀 ETF 買いが入るか否かということ。本日は 701 億円の買いが入っており、それが相場の一定の買い支え期待を高めている。


 ただ、日銀は以前に「市場が不安定になったら買う」と言っていただけに、皮肉にも「その不安定さ」をアピールされる形となった。明日以降、持続的に株価を支えることができるのか――その辺が焦点となりそうだ。


 こうなってくると、投資家は「売りポジション」を維持するしかないだろう。株価の下落が所詮3%程度に留まっていることで、現時点では「通常モード」での押し目買いが期待できそうだ。


 ただ、連日の株価急落となれば、投資家の「パニック売り」を誘発する恐れがある。現段階ではそこまで至っていないものの、投資家は「最悪の事態」を想定して動く必要があるだろう。日経平均の下方には複数の窓が広がっている。これを連鎖的に埋める可能性があり、安 易な押し目買いは危険だ。明確な買いサインが出るまで、売りポジションを維持するしかないだろう。


<マーケット・ストーリー>

突然の急降下に室内はパニック寸前だ。「まだこの程度なら大丈夫。セーフティーマットも用意されている」―-ただ、こういった会話は当事者ならではの、単なるポジティブ・シンキング。カラ元気と言われても仕方がない。

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