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「買い一巡後は上値が重い、下方の窓へ」~6/18(夕刊)

 本日の日経平均は 54.25 円安の 28964.08 円で取引を終了した。朝方は買い先行となったものの、買い一巡後は上値の重い展開。海運や鉱業などの景気敏感セクター、エネルギー関連に売りが出て、全体相場を押し下げた。また、トヨタ(7203)が3%以上の下落となり、一連の自動車株の上昇相場も一服となった。


 日経平均の日足チャートでは、連日の陰線が出現。上値の重さを示唆しており、高値圏での戻り売り圧力の強さを示している。目標としていた上方の窓に到達しておらず、この点でも相場の弱さを示唆。上方の窓を「埋めない窓」と認識した可能性があり、目先、売り圧力が強まる恐れがある。

 日経平均の日足チャートでは、下方の窓(28176.87 円―28193.03 円)が意識される展開となりそうだ。ここから 800 円程度の下落余地があり、警戒される展開となっている。すでに上方にファンダメンタルズの壁が存在しており、軸(相場のトレンド)が下向きになった可能性が高い。投資家は下落幅の拡大を警戒する局面であり、それなりの準備が必要だろう。


 日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、特にサプライズは生じなかった。黒田総裁は ETF買いに関して「停止や売却は考えていない」としたものの、実際2か月程度、買っておらず、マーケットからは「ステルス・テーパリング(隠れた緩和縮小)」と揶揄される展開となっている。発言と実際の行動にやや違和感があり、この点に関しては神経質になる必要があるだろう。「実際に買い支えるつもりはあるのか」―-そう疑っても、まったく不思議はない状況なのだ。投資家は日経平均のチャートが「弱気形状」であることを受けて、引き続き「売りポジション」を持つしかない。米利上げのスピードアップがボディーブローのように効いてくる局面であり、不用意な買いポジションを持たないようにしたい。


<マーケット・ストーリー>

「キレてます?」「キレてないですよ」、「履いてますか?」「履いてますよ」というように、「売りますよね?」「いや売ってないです」、「下がりますよね」「いや下がりません」という問答にはあまり意味はない。そういう大人の事情でごまかされたときが、一番危ないのだ。

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