本日の日経平均は 210.07 円高の 29388.87 円で取引を終了した。寄り付き前に発表された日銀短観は、市場予想を上回った。名実ともに新年度入りということも、投資家心理の好影響を与えたのだろう。ただ、朝方は上昇幅を拡大させる場面があったものの、後場に入ってからはいったん戻り売りが優勢。伸び悩む展開となった。
日経平均の日足チャートでは、上影陰線が出現。上方の窓をわずかに埋めたことで、強い達成感が台頭。売り圧力に上値を押さえられている。ただ、チャートの強気形状に変化はなく、上値志向の強い状態。短期的には上方の埋め残した窓を埋めやすく、株価は上値トライの動きとなるだろう。
東証業種別騰落率では鉄鋼が3%を超える下落。その他、バリュー銘柄が売られており、全体相場のセンチメントを悪化させている。その一方で、精密、電機などのハイテク銘柄には買いが入っている。日経平均の上昇寄与度でも東京エレク(8035)、アドテスト(6857)などの半導体関連が上昇しており、グロース優位の状況となっている。新年度相場となったことで、投資家が改めてリスクをとりやすい状況になったようにも思える。
投資家はリスク選好を強めた相場に、素直について行くしかないだろう。足元で円安が進んでおり、これも好材料と評価できる。米ヘッジファンドの動向、コロナ再拡大の懸念はあるものの、総じて織り込んでいるようにも見える。ルネサスの工場火災の後遺症はあるものの、半導体需要はかなり旺盛だ。その先を見据えた動きをする必要があり、投資家はこの流れに身を任せるしかない。
<マーケット・ストーリー>
次々の落ちてくる落下物。植木鉢に鳥の糞、挙句の果てに鉄アレイまで落ちてくる。しかし、ここはひたすら上を目指して登るしかない。まるで、クレイジー・クライマーのように・・・。
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