先週末の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 234.33 ドル安の32627.97、ナスダック総合指数は 99.07 ポイント高の 13215.24 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 20260 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
先週末の日経平均は下方の窓を完全にブレイク。弱気形状に転じており、下値不安が高まっている。下落の要因となったのが、日銀による ETF 購入基準の見直し。日経平均型を排除することで、指数連動性の高いファストリ(9983)、ソフトバンクG(9984)が売られる展開となった。
今週も引き続き、これら2銘柄の動きが注目となりそうだ。いったんケチがついたことで、需給的にも売られやすくなっている。市場のセンチメントを左右しかねないだけに、その辺は注意する必要がありそうだ。
日経平均の日足チャートでは、上下の壁に挟まれた格好。短期的にはボックス相場を描きやすい。焦点となるのは、前回の下方の壁が有効に機能するのか――ということ。チャートは弱気形状に傾いており、場合によってはこれらを簡単にブレイクしてしまうかもしれない。下落の相場の「深度」を測る意味でも、足元の値動きには注目だ。
あと気になるのは、トルコリラの急落だ。対ドルで 15%程度の下落となっており、トルコショックが欧州、そして全世界へと波及するリスクもある。対外債務が多い経常赤字国の信用リスクにつながる可能性もあり、その点を注視する必要があるだろう。投資家は「売りポジション」を持ちながら、どこまで下がるのかを見極める局面となる。
Comments