「配当落ち日、実質的にはプラススタートか」~3/30(朝刊)
昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 99.49 ドル高の 33171.37、ナスダック総合指数は 79.08 ポイント安の 13059.65 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29390 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺で寄り付くと思われる。
本日は3月末の権利落ち日である。日経平均で 180 円ほど下落することになり、そのような意味では実質的にプラススタートとなりそうだ。

また、実質的に新年度相場入りすることで、物色の矛先が変化しやすい。これまで売られていたグロース株が買われ、逆にバリュー株が売られるのかに注目だ。
日経平均の日足チャートでは昨日、上方の窓に到達。一部で達成感が漂っているものの、強気相場に変化はない。足元では円安傾向が続いており、輸出関連株に買いが入りやすくなっている。全体相場を押し上げる要因にもなっているようだ。
そして焦点となっているのが、米ヘッジファンドの巨額損失の話だ。国内外の金融機関がその被害にあっており、回収不能金額が膨らむ恐れがある。未曾有の金融緩和を背景に、一部のヘッジファンドがレバレッジを高めたツケが出ている。相場が意図せぬ方向にいった場合には、こういった損失が発生する恐れがあるということだ。将来的な金融規制強化にもつながってくる話であり、その辺の議論を注視することにしたい。
日経平均は強気相場が継続していることで、投資家は「買いポジション」を維持しなければならない。コロナ第4波など、数々の悪材料があるものの、本日は配当落ち分をすんなり埋めることになりそうだ。改めて強気相場が意識され、楽観論も生まれてくるだろう。