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「5日連続の陰線、依然売り圧力は強い」~7/1(夕刊)

執筆者の写真: Yasushi KuroiwaYasushi Kuroiwa

 本日の日経平均は 84.49 円安の 28707.04 円で取引を終了した。朝方は堅調スタートとなったものの、買い一巡後は徐々に上値の重い展開。早々にマイナス圏での値動きとなり、相場の弱さを露呈している。今週末には米雇用統計を控えており、そういった警戒感もあったのだろう。


 日経平均の日足チャートでは、これで5日連続の陰線出現。ザラ場での売り圧力の強さを示しており、下落しやすい状態にある。下方には明確な窓が存在しておらず、この下落は軸の傾きによるもの。理論株価(目指すべき株価)が下方向に位置していることになり、そういった意味で中長期の下落が予想される。

 ただ、27800 円付近には「テクニカルの壁」が存在しており、ここで需給的な下げ渋りが予想される。あくまでも短期的な下値メドではあるが、これがいったん相場を支えることになりそうだ。


 朝方発表された日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(DI)がプラス 14 ポイントとなり、前回調査の9ポイントを上回った。「景気は緩やかに回復している」というのが、この経済指標から分かることだが、株価はもちろんその通りには動かない。なぜならば、これは1か月程度前に行われた企業へのアンケート調査であり、そういった「マインド(気持ち)」は株価へ 6 か月~9か月前に織り込まれてしまうからだ。「過去の轍(わだち)」を見ているだけであり、投資判断には決して役に立たない。


 それよりもちょっと気になったのは、大企業製造業の仕入れ価格の「上昇」だ。海外経済の回復によって原材料価格が上昇。コストプッシュ型のインフレが起きようとしている。確かにこれも「事後確認」ではあるが、そういった傾向が顕著であることは見逃せないだろう。このコスト増を製品価格に転嫁できなければ、企業にとっての利益減少を意味する。同時に物価上昇圧力として働き、それが日銀による早期の緩和縮小を招く恐れがある。もちろんこれは株価にとってマイナス。投資家はコロナ拡大・オリンピックを横目に見ながら、引き続き「売りポジション」を持つ局面と言えそうだ。


<マーケット・ストーリー>

これはもう自由落下が始まってしまったのか・・・しかし、今はまだ意識はある。「どうやって体勢を持ちなおそうか」―-そんなことを考えている。だが、もうヤバイことになっていると思うのは、私だけだろうか・・・。

 
 
 

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