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執筆者の写真Yasushi Kuroiwa

リバウンド先行も、上方の窓では戻り売り」~4/22(朝刊)

 昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 316.01 ドル高の 34137.31、ナスダック総合指数は 163.95 ポイント高の 13950.22 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 28845 円付近での推移。したがって、本日の東京株式相場は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。


 日経平均の日足チャートでは昨日、窓を空けて下落。弱気相場が鮮明になっており、先安観が強くなっている。


  本日の日経平均は米株高を受けて上昇スタートが予想されるが、基本的には「弱気相場」。上値メドとして意識されるのは上方の窓(28778.93 円―29014.36円)であり、これが有効な上値抵抗帯として機能しそうだ。

 もちろん、足元の「ボックス相場」が継続している可能性はある。しかし、昨日の下落を見る限り、相場は想定以上に弱い。日銀 ETF 買いが入ったものの、その場でリバウンドを示唆する動きは見られなかった。株価の方向性は「下向き」の可能性が高く、投資家はそのつもりでトレードする必要がありそうだ。


 市場の注目ポイントは、本格化する企業決算だ。特に、本日は日本電産(6594)の発表があり、永守会長の発言を重要視する向きがある。今後の見通しを占う上で重要なイベントとして位置づけられており、それによって足元の相場が左右されるかもしれない。


 あと、気になるのが、日銀 ETF 買いの継続の有無だ。一部の分析によれば、「日銀によるETF 買いは相場をカサ上げしているのではなく、単にボラティリティを抑える役割しかない」という見方も出ている。こういった意見が支配的となれば、日銀が堂々とテーパリング(緩和縮小)に動く可能性は十分にある。当然、それが投資家心理を冷やし、株安を加速させる恐れがある。投資家は引き続き「慎重姿勢」を崩さず、「売りポジション」を継続する局面となっている。

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