Yasushi Kuroiwa

2021年2月18日2 分

「売り先行、下方の窓下限を死守できるか?」~2/19(朝刊)

 昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 119.68 ドル安の 31493.34、ナスダック総合指数は 100.14 ポイント安の 13865.36 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 30140 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はやや軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。

 日経平均の日足チャートでは昨日、長い上ひげが出現。高値圏での上値の重さを示唆しており、ここに壁が存在している可能性を示している。短期的には下方の窓を埋めやすい状態であり、本日中にもそれが実現されるだろう。

 焦点となるのは、終値ベースで下方の窓下限(30092.34 円)を死守できるのか否かである。もし、これを下回ると、「チャートの崩れ」を示唆することになり、株価は短期的な調整局面へと突入する。また、終値ベースで窓空けとなった場合でも、弱気相場に突入する。この2点に注目となる。

 一方、市場で話題になっているのが、日銀のスタンスだ。昨日の株価下落でも日銀はETF を買っておらず、「政策変更の布石」とも捉えられている。また、同時に「株価急落時には積極的に ETF 買い」とも見られており、「買い入れ目標金額を撤廃することで、市場の誤解は払しょくできる」とも言われている。3月までに出てくる「政策点検」によって、日銀はどのようにスタンスを変更するのか、また、市場に対してどのようなメッセージを送るのか、そしてそれに対して株価はどう反応するのか――その辺を見極める必要がありそうだ。足元で日経平均の指数寄与度が最も大きいファストリ(9983)がバブル的な動きを見せている。ちょっと「いびつな相場」となっており、日銀の動きには自然と関心が集まるところだ。本日のところは「買いポジション」を維持するが、相場の変化によっては「即売り」もあり得る状況なので、その点は十分に注意をしたい。

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