Yasushi Kuroiwa

2021年5月6日2 分

「連休明け、上方の窓に向けて・・・」~5/6(朝刊)

 昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 97.31 ドル高の 34230.34、ナスダック総合指数は 51.08 ポイント安の 13582.42 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29015 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。

 日経平均の日足チャートでは連休前、やや軟調な値動きが目立った。東京市場が長期の休場となることで、投資家に警戒感が広がったからだろう。

  連休が明けたことで、投資家は市場に戻ってくることが予想される。休み前の警戒感は後退し、新規資金を投入する動きも出てくるだろう。

 もちろん「セル・イン・メイ(5月に売れ)」という相場格言が生きてくる可能性はある。企業決算が本格化するなか、投資家の視線もシビアになっている。足元の業績に対する不安感が高まり、「売り」で反応するケースが増えているからだ。

 そして投資家が警戒しているのは、東京五輪の開催の有無だ。当然、「中止」がある程度織り込まれているものの、緊急事態宣言の延長が現実味を帯びるなか、その可能性が一気に高まっている。17 日はバッハ会長が来日することで、「反対論」が高まる展開は十分にあり得る。ワクチン接種の混乱、遅れが出ており、「五輪の是非」が問われる場面となっている。

 それでも投資家はチャートが「強気形状」となっていることで、「買いポジション」を維持するしかないだろう。基本的には上下の壁に挟まれたボックス相場。そしてその真ん中には窓が空いており、短期的にはこれに引き寄せられる可能性が非常に高い。窓上限(29520.84 円)までの上値余地があり、これを前提にトレードするしかない。

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