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「もみ合い相場も、チャートは弱気形状」~6/24(夕刊)

 本日の日経平均は 0.34 円高の 28875.23 円で取引を終了した。朝方は軟調スタートとなったものの、その後はやや下げ渋る動き。大引けでは何とかプラス圏を維持した。基本的に買い手掛かり材料が乏しく、上値を積極的に買えない状況となっている。


 日経平均の日足チャートではすでに、上方の窓を埋めている形。強い達成感が漂っており、これ以上の上昇は期待できない。基本的には下方の窓(27196.40 円-27340.46 円)を目指す順番であり、大きな下落余地が生じている。将来的にはジリジリと下値を切り下げ、再び調整色が強まるのだろう。

 市場が気にしているのが、米長期金利の動向だ。足元 1.5%前後で落ち着いているものの、米国では早期の利上げ観測もくすぶっており、依然として予断を許さない状況だ。


 そのようななかパウエル議長は、足元の利上げ観測に関して、火消しに必死となっている。「物価上昇は一時的」だとし、「性急な利上げはしない」としている。米長期金利が予想外の上昇となり、経済が失速するのを懸念しているようだ。


 そういった予防的な発言もあり、米長期金利は落ち着いた動きとなっている。むしろ将来的な利上げ観測から短期金利は上昇気味であり、長期金利との差が縮小している。足元で商品価格などの上昇によって生じるコストプッシュ型のインフレへの警戒が強いなか、さらに将来を見越した経済の過剰な落ち込み(オーバーキル)への警戒感がくすぶっている。足元の米長期金利の低下は、それを示唆しているのではないか――という疑いがあるのだ。ワクチン普及で経済正常化は既定路線だとして、米長期金利の低下は「その先の大失速」を見て いる可能性がある。投資家は「大暴落」を警戒する必要があり、備えを万全にしておきたい。


<マーケット・ストーリー>

一瞬ピタッと止まった風、そしてバランスもとれたかのように見えた。ただ、それは次への準備段階であり、これから起こる悲劇の前兆でもある。何も起こっていないのではない。起こる前の一瞬の静寂である。

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