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「もみ合いスタートから、いったんは戻りが優勢か・・・」~3/15(朝刊)

 昨日の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株 30 種平均は 1.05 ドル高の 32945.24、ナスダック総合指数は 262.59 ポイント安の 12581.22 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 25120 円付近での推移。したがって、本日の日経平均はもみ合いスタートを想定。前日終値近辺から始まると思われる。


 日経平均の日足チャートでは昨日、長い上ひげが出現。上値の重さを示唆している。高値圏での売り圧力の強さを示唆しているものの、チャートは強気形状を維持している。

 本日の注目ポイントは、為替の円安だ。1ドル=118 円台での推移となっており、足元で急速に円安が進んでいる。米長期金利が年 2.1%台に上昇したことで、日米金利差が拡大。金利裁定が働いており、円安・ドル高にシフトしている。明日には米 FOMC の結果発表があり、年 5~6 回程度の利上げを織り込みに行っている。日本の金融政策に変化がないなか、一方的に米金融引き締めが行われる。この円安が日本株にどのような影響があるのか。その辺を見極める必要がありそうだ。


 もちろん足元の円安は国内輸出関連株には追い風となるが、どうやら最近ではそういったことがストレートに反映されにくい。特に自動車産業はサプライチェーンの混乱や、資源価格の上昇。ウクライナ情勢が暗い影を落としている。代表的な銘柄であるトヨタ(7203)の反応も鈍く、「円安=輸出関連株買い=日本株買い」と素直に判断できないところがある。投資家は株価の方向を的確に判断し、その流れについて行くようにしたい。


 注目の停戦協議はいったん中断。本日中にも再開される予定となっている。現時点で両者が合意することは難しく、改めて危機感が高まる展開となりそうだ。ロシアによるキエフ総攻撃も秒読みとなっており、それがさらなる国際的混乱を招く可能性は十分にある。日経平均は何とか強気形状を維持しているものの、いつ再び弱気転換するか分からない。足元の原油価格の下落は世界経済にとって朗報だが、これが再暴騰する可能性は否定できない。投資家はウクライナ情勢を横目に見ながら、慎重にトレードする必要がありそうだ。

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