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「リバウンド・ムードは後退、そしてメジャーSQ」~3/11(朝刊)

 昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 112.18 ドル安の 33174.07、ナスダック総合指数は 125.58 ポイント安の 13129.96 となった。また、早朝の大証の日経平均先物(6月、円建て)の終値は 25060 円で終了。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。


 日経平均の日足チャートでは昨日、窓を空けて上昇。大陽線が出現しており、一気にリバウンド・ムードが高まっている。


 しかし、すでに上方の窓の一部に到達しており、やや達成感が強いチャート形状。一方で早くもリバウンド一服感が出ている。

 注目のウクライナ情勢は、状況が悪化する流れ。昨日、トルコ仲介で行われた外相会談は、まったくお話にならなかった。ウクライナが停戦を希望する一方で、ロシアがこれを完全に拒否。ただ単にロシアの主張を世界に向けて発信する場となった。


 一方、2月の米消費者物価指数は前年同月比で 7.9%上昇。40 年ぶりの高い伸びとなり、米 FRB による早期の金融引き締め論が台頭している。そういった外部環境を受けて、日本株も軟調スタートとなりそうだ。


 本日は3月限先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出日だ。いわゆる「メジャーSQ」であり、このタイミングで大口投資家のポジション・チェンジが行われる可能性が高い。


 ただ、今回の SQ は昨日の値動きの範囲内で収まる可能性が高く、「通常モード」ということになりそうだ。それによって大きく需給が変化することはなく、淡々とイベントを通過すると思われる。


 本日で先物・オプションは限月交代となる。3月末の配当落ち分を考慮すれば、6月限の先物は3月限に比べて 230 円程度安くなる。現時点で「6月限先物は日経平均現物よりも230 円程度低い」ということであり、投資家は先物を見る点で注意が必要だ。現在の状況では日経平均は前日比 200 円~400 円程度の下落で始まる可能性が高く、昨日のリバウンド・ムードは後退するだろう。


 ただ、日経平均の日足チャートは、いったん「強気転換」している。売り一巡後は押し目買いが入りやすく、改めて上方の窓を試しに行くのが本線だ。


 もちろん、この買い転換は前回同様、「ダマシ」の確率が高い。決してチャート上の底入れ感(いわゆるコツンという音)があったわけではなく、改めて下方ブレイクする可能性が高いものだ。投資家はいったん「買いポジション」を持つが、かなり疑ってみる必要がありそうだ。

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