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「米長期金利上昇を嫌気、程度・質を見極める局面」~2/26(朝刊)

 昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 559.85 ドル安の 31402.01、ナスダック総合指数は 478.54 ポイント安の 13119.43 となった。コロナワクチンの普及や経済の正常化への期待が高まり、米長期金利は一時 1.6%以上に上昇。金利上昇を嫌気した売りがハイテク株、成長株中心に出て、ナスダック総合指数は 3%以上の下落となった。時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29615 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は大幅安からのスタートを想定。一転して下値を試すものと思われる。

 昨日の日経平均は急上昇したものの、強弱の分岐ラインである前回の窓上限(30191.65円)を突破できなかった。上方に壁が存在している可能性が高く、本日はそれを明確に表した動きとなりそうだ。


 目先、目標となるのが、下方に空いている窓(29562.93 円―29662.41 円)。これが株価を引き寄せることになり、場合によってはさらに下押しすることになるだろう。チャートで改めて「弱気形状」が明確となることで、投資家の見切り売りが続出するかもしれない。


 投資家が気にしているのが、急ピッチの米長期金利の上昇だ。現時点では依然として1%台であるものの、このまま上昇してくると株式市場に大きな影響を与えてくる。


  一般的に金利上昇は、株式相場にとって天敵となる。なぜならば、投資家が株式と債券の二者択一を迫られたとき、より安全性が高く、利回りの高い債券を選択する可能性が高まるからだ。「金利高はむしろ株式相場にとって追い風」という専門家もいるが、重要なのはその水準。市場が「悪い金利上昇」と判断すれば、即座に「株式売り→債券買い」で反応してしまう。超低金利下のわずかな利回り上昇と、その後の持続的な金利上昇との議論をごっちゃにするのはかなり乱暴ということだ。マーケットは3%から5%、そして10%へと続く、「悪い金利上昇」を警戒しているということだ。投資家はこのような状況下、「売りポジション」を持ちながら、「株価急落の程度・質」を見極めることになる。

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