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「軟調スタート、下方の窓埋め後の動きが重要」~10/16(朝刊)

 先週末の米国株式相場は高安まちまち。ダウ工業株30種平均は39.15ドル高の33670.29、ナスダック総合指数は 166.98 ポイント安の 13407.23 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 31965 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すと思われる。



 日経平均の日足チャートでは、窓を空けて下落しそうだ。先週末に上ひげが出現しており、現在は下方に窓が存在している。「窓・ひげ理論」の動きとなっており、これは典型的な需給要因だ。逆に下方の窓を埋めてしまえば、今度は上方に窓に存在することになる。窓下限(32037.07 円)では需給が逆転することになり、売り一巡後は下げ渋ることになりそうだ。


 もちろん、こういった動きは「軸が上向き」が前提となる。しかし、もし、何らかの要因で軸が下向きに傾いたときには、上ひげのところに新たなファンダメンタルズの壁が出現。下落相場入りすることになる。投資家は本日の下落が需給要因なのか、それとも軸要因なのかを見極める必要があり、売り一巡後の動きを注視することになる。


 市場が警戒しているのは、中東情勢の悪化だ。イスラエルのガザ地区への攻撃はある程度、織り込んでいるが、問題なのは「その先」である。レバノンのヒズボラのイスラエル攻撃が過激化したり、後ろ盾となっているイランが本格参戦してくれば、一気に地政学的リスクが高まる。投資家のリスク回避の動きが鮮明となり、株価は「意外安」を演じるかもしれない。


 あとは、この中東情勢をどの国が仲裁、鎮めるのかだ。西側諸国の一員である我々は「アメリカが世界の警察」だと思いこんでいるが、現実にはまったく違う。中国やロシア、そしてインドやアフリカ諸国――こういった国々が世界のスタンダートになりつつある。今回の戦争をアメリカ主導で鎮静化させるのか、それとも中国主導で鎮静化させるのか――この辺を我々、投資家は見ていく必要があるだろう。もし、「米覇権の凋落」が明確となれば、それは将来的なドル暴落、米国株暴落につながるかもしれない。米国の金融支配力の低下が顕著となり、量的緩和(QE)の結果である「米国債券バブル」が終焉を迎えるかもしれない。投資家にとって「大きなリスク」であり、株価変動の主要因になるかもしれない。決して近視眼的にならずに、「グローバルな眼」で見るようにしたい。


【本日のレポート銘柄】

トヨタ<7203>

メドレックス<4586>

ABEJA<5574>など


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