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「順調な上昇相場、強い過熱感もない」~9/2(夕刊)

 本日の日経平均は 92.49 円高の 28543.51 円で取引を終了した。朝方から堅調スタートとなり、上値を試す展開。その後はもみ合い相場となり、強弱感が対立する動きとなっている。それでも戻り高値を更新しており、先高観の強いチャート形状。上値を試す動きとなりそうだ。


 日経平均の日足チャートは、順調な上昇相場を描いている。特に強い過熱感もなく、株価は上値志向を強めるだろう。

 市場が警戒しているのはもちろん、突然の政治イベントである。総裁選をにらんで岸田氏がコロナ対策を打ち出すなど、解散・総選挙を目論んでいた菅首相の作戦が足元を見られる形となっている。自民党権力者の安倍、麻生、二階、3人の意見が割れており、これが「菅再選」に危険信号をともしている。「菅では戦えない」とする自民党若手議員も多く、そういった意味で「新生・自民党」への期待が高まっているのだろう。


 もちろん、こういった流れは株式市場にとって追い風だ。最悪なのは菅氏が再選となり、与党が敗北するというシナリオ。現在はいわゆる「アベノミクスの延長戦」みたいな形となっており、それが否定される危険性があるからだ。中央銀行の緩和姿勢に異変が生じれば、株式相場はもちろん下落することになる。かつての民主党政権のような暴落を生み出す可能性もあり、市場はそれを警戒することになるのだ。


 幸い現時点において、それは杞憂に終わりそうだ。日経平均は順調な上昇を続けており、「政策期待」が優勢であることを示している。あとは変異種の動向がどうなるか―――。国内でミュー株の感染が明らかとなっており、そのうち「ワクチンに有効性はほとんどない」という認識となるのだろう。そうなったら逆説的に「コロナ禍」は終焉を迎えることになる。単なる「季節要因の風邪」ということになり、ようやくインフルエンザと同じ扱いを受けるのだ。変異株と選挙―-今後の相場を左右する大きな要因となりそう。


<マーケット・ストーリー>

流れるプールに過度な期待をしてはいけない。ジジババでも押し流されない緩やかスピードを維持しているのだ。浮き輪の上にフワッと身を預け、「行くとこまで行く」―-そんな心の余裕が必要なようだ。

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